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JACPとは?

JACP(Japan Alps Cycling Project)とは

自転車を通じて長野県の魅力を発信していく団体です。長野県は北アルプス、中央アルプス、南アルプスと日本で唯一3つアルプスが含まれている土地。面積も約13,100㎢と日本で4番目に大きいうえ、起伏にも富んで四季折々の表情を見せてくれます。また、山に隔てられた各地域はそれぞれにアイデンティティーを形成しており、文化的にも非常に貴重な場所でもあります。

こうした長野県の魅力は、自転車で旅をしてこそ五感でダイレクトに満喫することができます。一人でも多くの方にその喜びを知ってもらうのが私たちの使命。日本ではまだ馴染みの薄いサイクルツーリズムの振興をはじめ、道路整備やルート設定、エコ推進や交通安全など多岐にわたる活動を展開しています。中でも、広い長野県の魅力を余すことなく体験できる一周ルート「Japan Alps Cycling Road」の設定にはとりわけ力を入れています。

キーワードに掲げたのは”Expedition Nagano”。長野県を冒険する――という意味です。少年少女の時代に初めて「冒険」へ出発したとき、その相棒は得てして自転車だったのではないでしょうか。成長して大人になって自動車やオートバイの免許を取って、もしかしたら自転車に乗る機会は少なくなっているかもしれません。それでもライフサイクルに自転車を取り入れると、日々はより鮮明に彩りを帯びてきます。

さあ、広大な長野県を”Expedition”してみませんか?

鈴木雷太代表あいさつ

鈴木雷太代表

長野県のポテンシャルを
自転車で引き出す

長野県は自転車で走ってこそ魅力を十分に感じられる場所だと思っています。初めて自転車で長野県に来たのは中学生のとき。出身の愛知県岡崎市から松本市まで走ってきて、美ヶ原高原を自転車で疾走しました。その計画段階で、長野県はたくさんの峠がある非常に起伏に富んだ山岳地帯であることを知ったのです。同時に自転車競技も始めていて、最初はロードレースだったのがMTBに転向しました。そうすると、山がたくさんある長野県は練習場所も多くて非常に恵まれた場所だと感じるようになりました。20歳の頃に松本に引っ越してきて以降、ずっと可能性を秘めた土地だと思って過ごしてきました。

プロとして13年間自転車競技に打ち込み、現役を引退した後は自転車の普及に力を注ぐようになりました。2009年にアルプスあづみのセンチュリーライドというサイクリングイベントをスタートさせ、好評を博して年々参加者は右肩上がりとなっております。その理由はやはり、北アルプスの威容や田園風景などの豊かな自然。こうした環境は、国内では他に類を見ないほど自転車に適しているのではないかと自負しております。インバウンド事業として海外7カ国からもこのイベントに参加してもらいましたが、皆さん「最高」の連発。日本国内のみならず、世界的にもすごく可能性がある――という手応えもつかみました。

長野県を自転車で走る楽しみは、空気が澄んでいて景色が変化に富んでいるという点が大きいです。南北に200キロ以上ある非常に大きな県で、アルプスを3つ戴く日本で唯一の場所。どんなコースを設定してもある程度の高低差があり、同じ山でも季節によって見せる表情は全く違います。寒い冬の朝の澄んだ空気の中でそびえる北アルプスも、春先に田植え前の田んぼに映り込む北アルプスも、それぞれがオンリーワン。自転車ならではの空気を感じ、その土地にくらす人々や息づく文化なども感じながら走ってもらえたらうれしいです。

小口良平副代表

プロフィール

Raita Suzuki
松本市新橋にあるBIKE RANCHの経営を軸に、松本平を中心とした長野県のすばらしさと可能性を、スポーツバイシクルを通じて世界に発信中。スポーツバイシクルイベント『アルプスあづみのセンチュリーライド』をはじめ、数々のイベントプロデューサーとアンバサダーを務める。
引退後は全日本監督として、自身のシドニー五輪を中心としたアスリート活動の経験を後輩たちに生かし2020TOKYOに向けて活動中。

小口良平副代表あいさつ

小口さん

世界中を巡って
結論はやっぱり”Nagano”

生まれた岡谷市には、目の前に諏訪湖がありました。8歳のとき、兄と諏訪湖一周をしたのが僕の原風景。今でこそ道が整備されて1時間で終わる距離ですが、当時は丸1日かかりました。でも、そこでは普段見えていた風景がまるで違って見えたのです。鳥のさえずりや草花の美しさなどが鮮やかに感じられ、それで自転車の魅力に気付きました。

そのうち、海外も自転車でつぶさに見たら何倍もすごい体験ができるんじゃないか――と思うようになり、足掛け8年半かけて世界157の国と地域を自転車で巡ってきました。アフリカはものすごくタフだったし、チリとアルゼンチンの間にあるパタゴニアは憧れの地。イランとベネズエラは人々のホスピタリティを感じて印象深かったです。

2016年10月に旅を終え、気付いたことがありました。世界中どこでも、故郷の”Nagano”は知られている地名だったのです。1998年に冬季オリンピックが開催されたからです。それに、若い頃は「何もないし早く出たい」としか思っていなかったのに、3000メートル級の山々があって地形的にも食べ物も四季折々の魅力があるし、こんなに恵まれた場所はない――と思うようになりました。

そしてガイドサイクリングを始めました。地元をガイドしながら観光客に自転車で巡ってもらうツーリズム。ガイドだからこそ知っている細道や地元の名店などを紹介し、自転車の魅力と地元の文化を同時に味わってもらいます。それを普及するため、ガイドの養成やサイクルスタンドの設置なども並行して行っています。

それと同時に、長野県で自転車を満喫してもらうことも考えています。山岳地帯に限れば、ヨーロッパのアルプスや南米のアンデスと同程度のブランド力を出せるポテンシャルがあると感じています。南北に長く、ルートによっては信号をかわせてノンストレスなコース設定が可能。さらに「イーバイク」も普及させ、一つの切り口にしたいと考えています。

プロフィール

Ryohei Oguchi
職種:自転車冒険家&自転車旅行研究家(サイクルアドバイザー)
岡谷市出身。約8年半、157ヶ国、地球4周の自転車旅に出る。日本人歴代1位樹立。帰国後は、旅で得た経験、世界の多様性を伝えるため、イベントや講演会、メディアに精力的に出演。諏訪湖八ヶ岳自転車活用推進協議会設立。一般社団法人◯と編集者理事。サイクルツーリズムアドバイザーとして、マップ作成や観光商品開発、環境整備、ガイドサイクリング、地域おこしで活躍中。カフェ&ゲストハウスを開き、自転車冒険塾を開講予定。次の夢は南極、月への自転車旅。
著書:スマイル!笑顔と出会った自転車地球一周157ヵ国、155,502㎞(河出書房新社)